カテゴリ
以前の記事
2018年 05月 2017年 03月 2017年 02月 2017年 01月 2015年 02月 2015年 01月 2014年 12月 2014年 07月 2014年 05月 2014年 01月 2013年 10月 2013年 01月 2012年 07月 2012年 06月 2012年 05月 2012年 03月 2012年 01月 2011年 11月 2011年 09月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 02月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 07月 2010年 05月 2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 08月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 12月 2008年 10月 2008年 08月 2008年 07月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 03月 2008年 02月 2008年 01月 2006年 12月 2006年 10月 2006年 07月 2006年 05月 2006年 04月 2006年 03月 2006年 02月 2006年 01月 2005年 12月 2005年 11月 2005年 10月 2005年 09月 2005年 08月 2005年 07月 2005年 06月 2005年 05月 2005年 03月 その他のジャンル
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
1
自分は基本的に家と研究室の往復で外にでることがほとんどないのでモバイル機器ははっきり言って玩具として以上の必要性がほとんどない。よってモバイル機器はスマホとiPad miniさえあれば十分(というかそれさえも贅沢)なのであるが、最近講義室でWindowsが使えたらいいなと思うような状況が何度かあった。しかし、今持っている古いノートブックは液晶が割れていたりMBのバッテリー給電機能がイカれていたりと問題があって使えない。そこでiPad miniにブルートゥースキーボードをつないで遠隔でPCに接続すればわざわざノートPCを買わないでもWindows環境を手に入れることができるのではないかと思って色々と試してみた。結論としては頻繁に使うショートカットキーの一部が使えず、その不便さを緩和できる可能性があるマウスさえが使えない、という理由から使い物にならないというという結論に至ったのだが、投資した費用と時間がもったいないのでレポート的なものを残しておくことにした。
1.ブルートゥースキーボードの選定 iPad mini用のブルートゥスキーボードというと、デザイン的に本体とマッチする小さめのキーボードが一般的なようである。しかし、このキーボードはどう考えても小さすぎる。自分は常に携帯するつもりは全くなく、普段は研究室に置いておいて必要な時だけ講義室に持っていけばいいので、小さい必要も軽い必要もないのである。むしろ、打鍵の快適さを考えるとフルキーボードが理想的なぐらいである。とはいえフルキーボードというのは横の長さが450mmぐらいあり、さすがにこれを持って歩いたり講義室で使う度胸は自分にはない。理想を言えばフルキーボードと同じキーストローク、キーピッチでテンキーの部分だけ切り取ったようなものがあれば一番良いのだが、どうもそんなニッチなニーズに応えてくれる製品は存在しないようである。 結局、無難なのは横が250~300mmぐらいの、ノートPCのキーボード部分だけ切り離したような大きさのキーボードだという結論に至った。購入の際に考慮したのは、Windowsキーがあること、韓国語入力の際に必須である한/영(韓/英)キーと한자(漢字)キーのあること、だった。最終的にWindowsにつないで使うのが目的なのでそうしたのだが、後で述べるように実は対して重要ではない項目だった。 あと結構大事なことなのだが、iOSは脱獄しない限りマウスを使うことができないらしい。自分はiPad miniは脱獄しないことに決めているので、マウスは見送ることにする。 ■i-tocks BT-6460 ネットで29,500ウォンで購入したブルートゥースキーボード。ブルートゥースのバージョンは2.0で、最新の4.0に比べるとかなり前のバージョンだが、正直違いもよく分からないので気にしないことにした。iPadとのつなぎ方は、本体のConnectボタンを押し、iPadのBlootooth設定から接続し、iPadに表示された番号をキーボードで入力するだけである。対して時間もかからず、スムーズに接続される。キーボードをしばらく使わないと節電のためにスリープ状態になるが、キーを一度押すと1秒程度で再び接続状態になり継続して使うことができる。 まずは遠隔接続をせず普通にiPad miniにつなげて使った時の使い心地について。 ①IMEを切り替える方法:3通りあり、Win+Spaceを押すと全てのIMEが順に切り替わり、 한/영キーを押すとiOSデフォルトのIME(…なのだと思う。言語を日本語にしている状態では日本語に切り替わった)が選択され、한자キーを押すと英語IMEが選択(英語がない場合にはIMEそのまま)される。 ②文字入力時:Tab, CapsLock, Shift(大文字、!@#$...), Backspace, 矢印キーは使える。Insert, Delete, それから(Fnキーとの組み合わせで使う)PageUp, PageDown, Home, Endは使えない。Shift+矢印キーでテキストの選択、Win+Xでカット、Win+Cでコピー、Win+Vでペーストが可能。 ③その他:アプリケーションの切り替えは不能で、PrintScreenは使用不可。 一度iPad mini+ブルートゥスキーボードでメモをとってみたのだが、それなりに快適だった。ウェブで調べ物をしながらメモをとる、というような作業をする場合にはタッチで画面を切り替え、入力するときだけキーボードを使う、ということになり手を前後に動かす機会が多くなってしまってあまり快適だとはいえないが、講義や会議のときにメモをとるだけの目的に特化している時にはキーボードだけを操作すればいいのでそれなりに快適である。 ■inote FS-94KBT たまたま知り合いがもっていたので借りてテストしてみた。ネットで15,000ウォンほどで売っているかなりコストパフォーマンスの高い代物。LEDがないので電池があるのかないのか、CapsLockがオンなのかオフなのか分からないという不便さはあるが、キーボードのモードをiOS/Android/Windowsの三種類に切り替える機能があり、この機能のおかげでBT-6460にはできない一部の機能を使うことができる。 ①IMEの切り替え:BT-6460とほぼ同じ挙動をするが、iOSモードのときには한/영キーがWin+Spaceと同じ機能をするという違いがある。 ②文字入力時:Tab, CapsLock, Shift(大文字、!@#$...), Backspace, 矢印キーが使え、Insert, PageUp, PageDown, Home, Endが使えないのはBT-6460(Windows用キーボード)と同じだが、Delキーが使えるという違いがある。 ③その他:Insertキーでホーム画面に戻れるが、アプリケーションの切り替えは不能。PrintScreenは使用不可。ファンクションキーが使える。F7~F12で音楽の再生/一時停止、曲送り、ボリューム調節、ミュートなどが可能。iOS6ではF3で写真のスライドショー表示などもできたが、iOS7にアップグレードしてからは使えなくなってしまった。 2. リモート接続アプリ ■Splashtop2 独自のプロトコルを使う遠隔操作アプリで、PC側にも専用アプリをインストールする必要がある。無料バージョンでは同じLANの中でのみ使用可能だが、プロバージョンではネットワークを越えて接続することができる。自分は無料バージョンでのみ試してみた。 ①IMEの切り替え:iOS側での切り替え方法は接続アプリを使わない時と同じ。ただし、iOS側の切り替えは画面上に何の表示も現れないので今どっちの状態になっているのか変わらず不便。Windows側のIMEを使うためにはiOS側で英字入力を選択している必要がある。iOS側で英字以外を選択している場合は、Windows側のIMEは無視されiOS側の入力がそのまま出力される。(例えば、iOS側で日本語を選択し、Windows側で韓国語を選択すると、日本語が出力される。)古ハングルの入力や、漢字への変換はiOSの韓国語IMEではできないので、研究者の立場では韓国語を入力する場合にはWindowsのIMEを使いたいのだが、IME周りのショートカットキーは全く使えない。IMEを変更するShift+Altも効かないし、日本語IMEでのAlt+`(日/英変更)も、韓国語IMEでの한/영キーで韓国語/英語を切り替えたりすることもできない。アレアハングル(韓国国産ワープロソフト)はWindowsとは別個のIMEを使用するのだが、 ここでもIMEの切り替えに必要な左Shift+Spaceや右Shift+Spaceが使えない。 ②文字入力:F6(ひらがな)、F7(カタカナ)のようなショートカットキーも使用不可能。韓国語IME選択時にも한자キーで漢字に変換したり、Shift+ㅏ,Shift+ㅁ, Shift+ㅎで古ハングルを入力することが不可能。アレアハングル上でもShift+ㅏ,Shift+ㅁ, Shift+ㅎは使えない。その他の部分はiOSのみで使う場合と似ている。Tab, CapsLock, Shift(大文字、!@#$...), Backspace, 矢印キーは使えるが、Insert, PageUp, PageDown, Home, Endは使えない。Shift+矢印キーでテキストの選択、Win+Xでカット、Win+Cでコピー、Win+Vでペーストが可能。iOSでは使えなかったDeleteキーが使えるのだが「n度押すとカーソル位置から右にn文字分を選択する」という奇妙な挙動を見せる。 ③その他:Alt(メニューバー選択), Win, Alt+Tab(アプリケーション切り替え), Ctrl+Shift+Esc(タスクマネージャー起動)などよく使うショートカットキーが使用不能。Winキーが使えないので当然Win+R/D/Eなども使えない。 以上述べたように、Windowsでショートカットキーを少しでも使う人間にとっては「何もできない」といってもいいぐらいの状況である。ではショートカットキーを使わない人には優しいのかというと別にそういうわけでもなく、マウスが(脱獄しない限り)使えないのでその代わりをタッチですることになるのだが、マウスでも面倒なことをタッチでやるとさらに面倒であり、快適には程遠い。 ■iTeleport 調べた限り、iPad用のリモート接続アプリの中では最も評判がよく、そして最も高価なアプリだった。iPhone/iPad兼用のものとiPad専用のもので値段が違うのだが、自分はiPadしかもっていないので当然専用アプリを購入した。このアプリはRDTとVNCに対応しているが、RDTで使用する場合であってもなぜかPC側に専用のアプリをインストールする必要がある。環境によるのかもしれないが、自分の環境ではRDTのほうが圧倒的に快適だった。速度も早いし、解像度もクライアント側に合わせてくれるのが良い。VNCでマルチモニタを使っているWindowsに接続すると、二面のディスプレイがそのまま保存され、それを切り替えながら使うことになるのだが、これもかなり不便で、普通にシングルモニタに切り替えてくれるRDTのほうが遥かに使い勝手が良い。 ①IMEの切り替え:基本的にSlashtop2と同じであり、Windows側でのIME間の切り替えも、IME内での切り替えもキーボードで行うことはできない。iOS6ではShift+AltでのIMEの切り替えが可能だが、IME内部での変換ができないのでそれほどありがたみはない。Windows側で日本語、韓国語、英語IMEを用意しておいて日本語IMEを日本語、韓国語IMEを韓国語に固定して使う方法も試してみたが、ふとした拍子で英字入力に変わってしまうことがあり、その度にタッチでいちいち戻さなければいけないので不便でしかたなかった。しかもiOS7ではそれさえも使えなくなってしまった。 ②文字入力:Splashtop2と大差ない。矢印キーはiOS6では使用可能だったがiOS7では使用不可能であり、これはかなり不便である。DelキーはiOS6ではカーソルの前後の文字を消すというBackSpace+Delと同じような挙動を見せたが、iOS7ではBackSpaceと同じ挙動を見せるようになった。 ③その他:Splashtop2と大差ない。iOS6ではWin+Tabによるアプリケーションの切り替えが可能だったが、iOS7になりできなくなってしまった。 総論すると、iTeleportは確かにSplashTop2に比べると使えるキーの数が増えてはいるが、それでも頻繁に使うキーを網羅しているとは言い難く、マウスが使えないことを考え合わせるとSplashtop2と同じく(自分の目的からすると)実用的とは言いがたい。iOS7になって受け付けなくなったキーは今後のアップデートで改善される可能性が高いが、だからといって使えるキーが飛躍的に伸びるわけではない。 3.まとめ 今回の自分の目的は「iPad mini+ブルートゥースキーボード+リモートデスクトップでWindows環境を手に入れる」というものだったので遠隔アプリは「使えない」という結論に至ったが、そうでない使い方、例えば動画を見たりネットサーフィンをしたりという、キーボードのほとんど必要のない使い方をする文にはSplashTop2もiTeleportも非常によくできたプログラムだと思う。どちらも遠隔であることをたまに忘れてしまうほどレスポンスがいいし、動画や音声などもきちんと再生される。ただ、そういう使い方ならわざわざPCに接続するまでもなくiPad mini本体でできてしまうのではないかとも思ってしまう。Windowsを使いたい状況というのは、自分の場合キーボードがメインになってしまい、キーボードは基本的にマウスを補助に用いることが前提になっているので、キーボード+タッチというのはやはり不便である。(ちなみに「使えない」と言っているショートカットキーはブルートゥースキーボードからの入力が不可能であるという意味であり、ソフトキーボードからであれば普通に入力可能である。もちろん今回の目的から言うと効率性の観点からナンセンスであるのだが、自宅のWindowsの設定をちょっといじりたいというような時には重宝するだろうとは思う。) 自分が持っているタブレットがiPadではなくアンドロイドだったとしたら少しは話が違っていたのかもしれない。アンドロイドのスマホ(ギャラクシーS2HD)+ブルートゥースキーボード+Splashtop2の組み合わせで試してみたところ、Esc, Alt, Ctrl+X/C/V/S, Home, End, PageUp, PageDown, Win, Win+R/D/E, Alt+`などなど、よく使うキーが普通に使えることがわかった。Alt+Tabや、한/영キーは使うことができないが、これはアンドロイド側ですでに予約されているためであり、設定の変更でいくらでも対処できる部分だと思われる。もしかしたらサーバーがOS XであればiPadでも快適なキーボード操作が可能なのかもしれないが、少なくともサーバーがWindowsの場合のクライアントとしてアンドロイドがiPadよりも断然優れていると言える。 とはいえ、だからといってPCに接続するためだけにアンドロイド・タブレットを買う気にはなれない。少々重くてバッテリーの持ちが悪くて値が張っても、ウルトラブックあたりを買ったほうが確実で快適なWindows環境を手に入れられる気がする。 ▲
by guixiang
| 2013-10-03 22:35
| PC
1 |
ファン申請 |
||