カテゴリ
以前の記事
2022年 08月 2022年 03月 2022年 02月 2019年 06月 2018年 05月 2017年 03月 2017年 02月 2017年 01月 2015年 02月 2015年 01月 2014年 12月 2014年 07月 2014年 05月 2014年 01月 2013年 10月 2013年 01月 2012年 07月 2012年 06月 2012年 05月 2012年 03月 2012年 01月 2011年 11月 2011年 09月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 02月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 07月 2010年 05月 2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 08月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 12月 2008年 10月 2008年 08月 2008年 07月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 03月 2008年 02月 2008年 01月 2006年 12月 2006年 10月 2006年 07月 2006年 05月 2006年 04月 2006年 03月 2006年 02月 2006年 01月 2005年 12月 2005年 11月 2005年 10月 2005年 09月 2005年 08月 2005年 07月 2005年 06月 2005年 05月 2005年 03月 その他のジャンル
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ベトナム語には同じ意味の漢字語と固有語から構成された2音節の動詞がある。以下がその例である。
・bao gồm (含む) = bap 「包」 + gồm (含む) ・tăng lên (増加する) = tăng 「増」 + lên (上げる) ・cảm tháy (感じる) = cảm 「感」 + tháy (見る) 意味的には、bao gồmが純ベトナム語の意味を、tăng lênとcảm tháyが漢語の意味を継承していて、一定の傾向を見つけることはできない。ただし造語の順序としては、漢語+純越語の順序になっているのが特徴的であり、また品詞は全て動詞なのも共通している。 実際にどのくらい多いのかは分からないが、初心者が三単語も発見するぐらいだから、全体の語彙の中で占める割合としては小さくても、ある程度のグループを形成する程度には存在するのではないかと思われる。 実は似たような造語法(の痕跡)は朝鮮語にも見られる。 ・익숙하다(慣れている) = 익-(熟す、焼ける) + 숙「熟」 + 하다 ・마땅하다(当然だ) = 맞-(正しい、合っている) + 당「当」 + 하다 ・굳건하다(硬い) = 굳-(硬い) + 건「硬」 + 하다 これらはベトナム語とは逆の順序、つまり固有語+漢語の順で構成されており、また品詞もベトナム語が動詞なのに対して形容詞であるという特徴を持っている。面白いことに、中期朝鮮語には次のような例がある。 ・횟돌다(向きをかえる) = 회「回」 + 돌다(まわる) なんと、順序も品詞もベトナム語と一致するのである。類型論の観点から見ると、けっこう面白いテーマではないかと思う。もちろん、何か意味のある結論をくだすためにはもっと例を集めなければならない。とにかく、朝鮮語だけにしかないと思っていたこのような造語法が、ベトナム語にあったというのは面白い発見だった。
by guixiang
| 2008-08-03 01:10
| その他の言語
|
Trackback
|
Comments(0)
|
ファン申請 |
||